えそらごと

人にやさしく、自分にやさしく、悲しい時にはかつ丼を

秋刀魚が食べられない

秋刀魚が食べられない。

 

鰻も穴子も食べられない。

ししゃももいわしも食べられないけど、鱧はたべられる。おいしい。

 

昔、秋刀魚が食べられないことを人に話すと

必ず言われたのが、

「え〜あんなに美味しいのに?笑 絶対人生損してる!」

 

こういう言い方をする人に対して、別にあなたに人生の価値を決められる筋合いないとか、秋刀魚を食べられなくてもいままで十分幸せに生きてきたとか、そういう反論をする人も沢山見たことがある。

 

でも、わたしがこれを言われて思うのは、

「そんなこと言われんくてもわかってる。だってみんな美味しいって言ってるし、秋刀魚が秋の楽しみやって知ってる。

でも、100%の確率で骨がのどに刺さるから食べられへんねんやって」

 

秋刀魚を食べられるすべての人、あれどうやって飲み込んでるのか教えてください。

 

そして、"秋刀魚を食べたらその日から秋"という通説のとおり、「もうすっかり秋だな〜」の文字とともに、食卓に並べられた秋刀魚の写真をなんらかのSNSにあげる人たちを見て、自分が秋刀魚を食べられないことからくるある種の疎外感を感じ、さみしくなりながら、やっとわたしは秋を迎えられるのだ。

 

今年も秋が来たみたいですね。